進撃の巨人(1)(2)


進撃の巨人 諫山 創 (著)

人を喰らう巨人から逃れ、巨大な壁で囲われたわずかな領土の中で、100年の間じっと耐えてきた人類。
しかし、その壁を凌駕する大巨人が現れ、仮初めの平和は破られた。
巨人に母を食われた少年は復讐のため、そして、未知の世界に知るため、兵士として訓練を積み絶望的な戦いに身を投じる。

続きが気になって、一気に読んでしまいました。とても勢いのある作品です。
正直、作画は拙いですが、それでも物語に引き込まれるのは、書きたい事がはっきりしていて、しっかりと展開が組み立てられているからかもしれません。必然性のある見せ場が、きちんと用意されています。

ところで、1巻で戦術について話し合うシーンを読んで、自分なりに対巨人戦術を考えてみました。
作中では立体機動による近接戦で、刀によって弱点を切り落とす事が最も有効な攻撃、とされていますが、他の方法も検討されるべきだと思います。たとえば、大砲は頭を吹き飛ばせるものの、弱点である後頭部を狙えないため、足止め程度にしか使われていません。しかし、巨人は大人数の方へ向かう習性があるので、機動力を優先した囮部隊を使い壁に背を向けさせ、弱点を狙うという事ができるかもしれません。また、50mの壁の内側に堀を準備しておけば、大巨人に壁を壊されても易々と進入を許さなかったでしょう。

スーパーヒーローが活躍するのでなく、非力な人類が、限られた資源・人口を使ってどのように戦術を組み立て、圧倒的な力を持つ巨人に対抗するか、という展開を期待してしまいます。



コミック: 192ページ
出版社: 講談社 (2010/3/17)
発売日: 2010/3/17

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