不思議な少年




16世紀のオーストリアの小村に、ある日忽然と美少年が現われた。名をサタンといった。村の3人の少年は、彼の巧みな語り口にのせられて不思議な世界へ入りこむ…。アメリカの楽天主義を代表する作家だといわれる作者が、人間不信とペシミズムに陥りながらも、それをのりこえようと苦闘した晩年の傑作。
年末、アルスエレクトロニカの為、オーストリアへ行くことになり、せっかくなのでそこを舞台にした物を、という事で読んでみました。残念ながらオーストリアらしい描写はほとんどありませんでしたが・・・。

人間の不幸がいろいろな形で村人に降り掛かり、それをサタン独自の視点で解決してゆきます。時には一般の倫理観から外れた事をして、主人公が避難しますが、真実を聞かされ納得します。小説というよりも寓話を通じて道徳を説くような内容でした。

どうでもいいですが、サタンの人間を見下した感覚や口調、美しい容姿などがJOJO第一部の少年時代のDIOみたいでした。


書名:不思議な少年
著者:マーク トウェイン
出版:岩波文庫

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