こころっこができるまで

こころっこができるまでをご紹介します。

(1)石拾い
まずは原型となる石を拾いに行きます。僕がよく行くのは小田急線和泉多摩川駅のそばの河原。両手でも持てない物から指先サイズまで、いろんな大きさがあります。無数の石の中からこれぞ!という物を見つけるまで探します。



チョイスのポイントは大きさ・質感・形です。上から見ていいと思っても、裏返してみると傷があったりして、なかなかいい物は見つかりません。だからこそ、理想型を見つけたときの喜びは大きいです。今回は20個くらい持ち帰り、その中から選んだ4種類を原型に使いました。



(2)型取り
石を粘土に半分埋めて、ブロックで囲みます。離型材(信越化学工業のバリヤーコートNO.6)を塗り、シリコン樹脂を流し込みます。樹脂と硬化剤を混ぜる時に泡が入らないようにした方がいいのですが、気をつけてもどうせ入ってしまうので、初めに石の表面を覆うように少量をかけ、ドライヤーの熱風をあて泡を抜くようにしています。表面にさえ泡がなければ問題ない(と思う)ので、後はあまり気にせず一気に入れます。片面の型ができたら、粘土をはずしてもう片面を作ります。1リットルのシリコン樹脂で4個分の型ができました。



(3)セメント流し込み
セメントはエマコ クイック15を使います。硬化時間が15分と極めて短く生産性が高い事と、普通のセメントだと温度管理が難しく白化現象が起きてしまう為です。
まず下面に流し込み、磁石を中心に置き、上面を合わせて再び流し込みます。この時、混ぜる水の量が多すぎると硬化せず、少なすぎると流れ込んでいきません。説明書に書いてある分量の1.5倍くらいが目安ですが、ケースバイケースで調節が必要です。流し込んだ後は気泡を抜くために角度を変えながら型を叩きます。
また、すべての型の下面に流し込むと、作業中に硬化して収縮してしまうので、一つずつ作っていかなければいけません。メンドクサイ



(4)仕上げ
1時間くらいで完全に硬化するので型からはずします。湯口を削ったり、大きな気泡を埋めたり、合わせ部分のバリをとります。


(5)包装
中身が見えるように透明の袋にしました。留め具がカラフルでかわいいです。
陳列したときに自分たちがくっつかないように木を削った緩衝材を入れてあります。けど、石というより卵に見えてしまいますね。




こうして作ったこころっこを皆さんはどういう風に使うんだろうと想像してしまいます。ちなみにうちではこんな感じです(笑)